「Rock Me!で働くということ」 その5 「大企業が豪華客船なら、ロックミーは小さな海賊船。」
ロックミーはメンバーが10人に満たない超零細企業です。
よく言えばアットホームで、メンバーたちはファミリーのようなアナログな絆を持って働いていて、とても人間味あふれる職場かなと思います。
悪く言ってしまえば、
大企業には当たり前であるものが「ない」のが当たり前
なので、気が付いたメンバーが自分で手を挙げて、自分で工夫していかなければいけません。
それを「楽しい」と思える人がロックミーに向いていると言えます。
大きい会社でしか働いたことのない人には、ありとあらゆる面で勝手が違いますから、入社すれば最初は戸惑うでしょう。
大企業にはない良い部分もたくさんあるのですが、小さい会社で働くということについてそれなりに覚悟が必要な部分があります。
大企業とロックミーの差を、よく私は船にたとえています。
大企業は豪華客船。
安全な航路をゆっくりと進む。誰かが船を漕ぐのをやめても他にたくさん漕いでいる人がいるから、船は目的地に向かって着実に進む。
料理人や清掃員もいるし、操縦士は何人もいるから、一人が病気になっても船が遭難することはない。
それに対して、ロックミーは小さな海賊船のようなもの。
誰かひとりでも漕ぐのをやめると、ほかのメンバーの負担がどっと増してしまう。
専門のコックなんていないから、料理は全員が持ち回りでつくる。
誰かが休んでいるときはその穴を他のメンバーが埋められるように、ある程度オールマイティに動けなければならない。
でも、豪華客船は寄り道や進路変更ができないし決められた日程でお客様(株主)を目的地に運ぶ義務があるけれど、海賊船はいつでも進路を変えて好きな港に立ち寄り、メンバーの意見を取り入れて面白そうな目的地や宝のありそうな島へ進路を変えていく自由がある。
っていうか、自由しかない。と。
大企業に勤めていると、売上を上げるための方法が入社時点で確立していることがほとんどです。
あなたが商品のデザイナだとしたら、まさかそれを売って歩く営業マンまでやることはまずないでしょう。
しかしロックミーの場合は極端ですが、そういうことがあり得るのです。
トイレットペーパーがなくなっていれば、
「なんだよ総務、ちゃんと仕入れておいてくれよ」
ではなく、
「私がいま仕入れておけば、みんなが困らなくて済むな」
という発想でやっていかなければいけません。
私だってトイレが汚れていれば掃除もしますし、そこは本当にフラットに、自律自治していく必要があるのです。
それを「自分の経験のために良い」と考えるか、「未知の領域だから怖い」と遠ざけるかだけの思考回路の差なんですけどね。
でも前者の思考回路の人には自信をもって、言えるのです。
小さい船のほうが、何倍も楽しいですよ。
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