Rock Me!の大失敗。
んちゃ!
ダメ代表の小林です。
最近輪をかけて忙しくなったのでFacebookをやめたら、飲みの誘いが劇的に増えてどっちが良かったのかよくわからない。(笑)
でもやっぱり生身の人と会って酒飲むほうが圧倒的に好きです。元気もらえるしね。
さてさて。
Rock Me!を設立して、もう6年が経ちました。
「えっ?もう6年も?」
というくらい、アッという間に感じます。
アッという間のなかにも、ここには書けないようないろんな山や谷がありました。
5年生き残る企業は15%ないと言われるなか、メンバーみんなの頑張りやお取引先皆様の支え、そして何よりコンテンツを使ってくださるお客様のおかげで、なんとか生き残ってこれました。
立ち上げ当初は本当に毎月やりくりが大変で、初期メンバーの成田には何か月も無給で働いてもらいましたし、スーパーでも安売り時間を待ち構えてからレジにいったものです。
それでもメンバーたちが奮闘してくれたおかげで、その後、だんだんと事業は安定軌道に乗っていきました。
3年目くらいのときでしょうか。
ご縁である中小企業診断士さんにロックミーの決算書を見せたら
「あんた出資も受けずに2年でここまでやったの? なかなかやるね」
みたいなことを言っていただいたのを憶えています。
この6年間を振り返ると、経済的にはきちんと毎年利益を出し、メンバー達にボーナスを配って、しっかり税金を納めることができています。
でもそれはあくまで経営の
「ヒト・モノ・カネ」の「カネ」に限った話。
6年間を総括すると成功だったのか、失敗だったのか。
正直に言ってしまえば、『大失敗』でした。
ロックミーのミッション(存在価値)は、ネットで品質の良いコンテンツを作って、お客さんにワクワク体験を贈ることです。
なのに、売上利益以外のところで、Rock Me!はその目的に向けてあまり前進できていません。
最近で言えば、目前の売上のために品質に目をつぶる場面まで出てきていました。
目的と手段が入れ替わってきていました。
その理由はシンプルです。
私が「経営判断を間違えた」だけ。
じゃあどんな判断を間違えたのか。
・新人の雇い方と育て方の判断
・ベテランのリソース配分の判断
・新規事業の進め方の判断
大きくこの3つです。
実はぜんぶ、「人」についてです。
経営はよく「ヒト・モノ・カネ」といいますよね。
ヒトがモノを作り、モノがカネを生みます。
だから「人」が一番重要なのに、
「人」について解ってなさ過ぎました。
細かく書くとながーくなるから、とりあえず簡単に説明すると、
1)コアメンバーたちが一生懸命出した利益で、6年間で10人近く正社員として雇い入れて、何千万円も採用教育に費やしたけど、まともに若いITディレクターを育てることができず、試行錯誤するも結果ほとんど1年以内に辞めてしまった。原因はとにかくミスマッチ。Rock Me!が求める「ITディレクター」と実際に入社する方々のイメージに乖離がありすぎることが明らか。今のやり方のまま採用を続けても、ミスマッチばかり起きてしまうし、何より教育する人たちが疲弊しきってしまった。
2)売上を産み出せるベテランメンバーたちの時間を教育と既存事業に向けすぎた。結果、既存事業のマーケットがどんどん縮小しているにも関わらず、未来の売上を作るための種まきがほとんどできなかった。
3)経営目線になりすぎた。新規事業は自分以外の誰かが育つのを待って、その人がやるべきと考えていた。最初は自分でやるべきだった。
頑張って利益出す ⇒人を雇う ⇒時間掛けて教える ⇒だいたい1年後に退職 ⇒ガッカリ
これをグルグルと繰り返し。
こんな感じで、気が付かない間に、壮大なダメスパイラルに入っていました。
完全に社長失格。
私が「人」をわかったようなフリをしてこうなってしまった。
結論書いてしまうと、これからはこうします。
1)小林が新規事業をどんどんやる
2)新規事業のうち育ちそうなものにベテランのリソースを投入
3)新しいサービスを世にだしながら、ミスマッチのない人を採用していく
なんかこれがふつうのベンチャーの道筋だと思うんですが、6年間この逆をやっていたんです。
本当にバカです。
ある村があったとします。
村を豊かにするためにも農地を増やしたい。
新しくジャングルを切り拓いて畑にすることにした。
ジャングルに突っ込んで木を伐り耕すのは、バイタリティにあふれる村の男衆が担当する。
そして耕された畑に種をまき、作物を育てるのは面倒見のよい女衆が担当する。
(※性差別の話ではないですよ)
人間には、やっぱり得意不得意がある。
ベンチャーは、その得意不得意をちゃんと見極めて、
「得意な人が得意なことをやっている集団」
にしなければうまくいかない。
Rock Me!には畑を用意すると、勝手に種をまいて育てて、ものすごい利益を上げられるメンバーたちがいます。
そこは私が唯一「人」について恵まれてきたところ。
なのに私が勘違いしていたのは、種をまいて作物を育てるのが得意な人たちが、待っていればいつかジャングル開拓もしだすだろうと思い込んでいたことです。
たとえば。
英語を話せない人が「話せるようになりたい」と願うのと同じで、人はできないことをできるようになりたいと願う。
でも本当に英語が好きなら、自分で努力して話せるようになっているはず。
英語をしゃべれない人には、何かもっと好きなものがあったりして、しゃべれない理由があるはず。
これと全く同じです。
うちの企画メンバーたちは、
「いつか新規事業をやってみたい」
と言うけど、それが本当に好きで得意ならとっくにやっているはず。
私の場合は社会人二年目からずっと新規事業をやるチャンスを頂いて、ジャングル開拓みたいな仕事ばかりやってきました。
自分では気が付かなかったですが、ジャングル開拓が得意なんでしょうね。
自分にとってはジャングル開拓があまりにも普通のことなので、他の人たちも当然できることなんだろうと思ってしまった。
だから「俺が新規事業やったら、メンバーたちの成長チャンスを奪ってしまう」みたいなことを考えてしまいました。
経営者としては、歯がゆくてもとにかく見守ろう・・・・。
みたいなことを考えて。(笑)
言い訳っぽいね。
でもこの「見守る」が実は相当なストレスだったことを告白します。
いやー、しんどかった。
だから年末みんなと話し合い、私が新規事業の前線に立つことにしました。
毎日、アプリやサービスの企画やワイヤー作りをやっています。
メンバーたちにも、
「短期的売上は捨てていいから、ウチじゃないと作れないコンテンツだけ作ってほしい」
とお願いしました。
ロックミーは、ちゃんとそこからスタートしなおします。
大失敗は大成功の母かもしれんしね。(笑)
手遅れになる前に気が付いて良かった。
なので今、輪をかけて忙しくしています。
いま、いろんな人に「助けて!」と言って歩いてます。
意外と皆さん助けてくれて泣きそうです。
あなたのところにも「助けて!」がくるかもしれませんよ。
AIが何もかもやってくれたって、人生にファンタジーがなければみんな死んでしまう。
そこだいじ。
ではまたそのうち! 小林宗織
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