共感と理解
こんにちは!
おやつはレタスのMooです。
突然ですが、みなさんは
「一流(のモノ、企業etc)といえば?」
と言われたときに何を思い出しますか?
先日、社長に「一流と三流について考えてみよう」というワークショップをひらいていただきました。
そのワークショップの中で私たちはどんな「一流と三流」があるか自分なりに考え、
ディスカッションしました。
一流の美術館と、そうでない美術館。
一流の車と、そうでない車。
一流のギターと、そうでないギター……。
全然関係ないようですが、一流と呼ばれる人たちには共通する部分がありました。
さらにそこから、「私たちはお客様に何を求められているのか考えよう」というところで、
続きは来週に!と宿題になりました。
さて、
今日は宿題の話は一度置いておきまして。
私が「一流探し」をしていたときに一瞬頭によぎったことと、
そこから派生して考えたことを話そうと思います。
(「一流とは?」という話とはかけ離れてしまうのであしからず!)
私が思い浮かべたいろんな「一流の○○」のなかに一つ、
一流の‟修行僧”が出てきました(笑)
(最初に言っておきますが、
特定の宗教や修行方法を批判するつもりは一切ありません)
少し前に読んだ手塚治虫さんの「ブッダ」に出てきた「一流の修行僧」を思い出したんです。
(作中では、「一流の修行僧」と呼ばれてるけど本当は一流じゃなかった、という話でした)
旅の道中ブッダが出逢った「一流の修行僧」は
貧しい人を思い浮かべながら断食したり体に痛みを与えたりあらゆる苦行をし、
ずーーーーーっと瞑想したりしながら精神力を鍛え、
時には悩める人々の相談に乗っていました。
これを読んでいるときに思ったんですが、
‟果たして、望んで断食をしている人に
食べたくても食べられない人の気持ちがわかるんだろうか?”
ということです。
空腹感は共感できても
空腹感からくる怒りや悲しみ、惨めさ……そんなのはわからないんじゃないかなぁと思うのです。
私が修行僧だったとして断食をしていてつらかったとしても頑張って耐えますが、
私が貧しくて食べるものがなかったら、私は強奪してしまうかもしれません。
「あと何日したら食べられる」「これが終われば食べられる」という心のよりどころがないからです。
安全なところにいながら同じような経験をした修行僧に
「わかるよ、つらいよね。」と言われたら
私は「何がわかるっていうんだ!」と怒ってしまうだろうなぁ、と思います。
私が今している仕事は、悩んでいる人の気持ちを考えて、
その気持ちに寄り添うような言葉を32文字のコピーにする仕事なんですが、
下手したらその修行僧みたくなってしまうなーと思いました。
わたくしめもそれなりに恋などしてきたので
・あんまり話したことないような人を好きになってしまった
・もう少しで付き合えそうなのに付き合えない
・彼女がいる人を好きになってしまった
・好きな人がいるわけじゃないけどとにかく彼氏ほしい
などなど、
自分が経験したことは言葉にしやすいです。
でも、自分が経験したことのないパターンの恋愛や悩みは想像することしかできず
やはり言葉にするのにも苦労します。
そんなときはそういった思いをかかえている方のブログを読んだり、
歌詞を読んだり、映画を見たり、本を読んだり……いろいろ参考にします。
私は映画やドラマとかを見ると感情移入しやすいタイプなので疑似体験することで
その気持ちに寄り添う言葉が思い浮かんだりします。
でも最初の頃は自分の中にある経験と「近いもの」で代用しようとして
結局自分の中から出ることができずに苦労しました。
例えば最近した失敗だと、「オトナ婚」です。
何がダメかわかりますか?
ちなみに私は、少し歳を重ねてから結婚しようとしている方たちは
「高齢結婚」といった言葉に抵抗があるだろうと考え、
「オトナ婚」といえば抵抗が薄れていいかなと思ってこの言葉をチョイスしました。
でもこれ、かえって失礼なんですよね。
『「高齢結婚」といった言葉に抵抗があるだろうと考え』この気遣いが失礼(笑)
私27歳なんですが、なりしまさんに
「『27で未婚でも‟最近では”普通よね』って言われた嫌でしょう?」と言われました。
い や だ !
「最近では普通」に含まれた「だけど、一昔前じゃ行き遅れよね」というメッセージが見え、
途端に我ながら「オトナ婚」が腹立たしく聞こえてきました(笑)
そんなに結婚を焦っておらず、まだ20代(ギリ)の私はそこまで考えが及びませんでした。
そもそもそんなに結婚を焦ってない私が
「結婚したい」とふわっと思っていたときの感情だけを頼りに作り上げたために
こんな失敗をしました。
「そのうち結婚できる」という安全地帯から「結婚したいと思ったことある」という
プチ空腹経験だけで「わかるよ。結婚したいよね。」と言っていたわけです。
とはいえ、経験したことのあるジャンルしかやらないというわけにはいきません。
その経験を埋めるのが私の場合、ブログだったり映画だったり歌詞だったり本だったり……。
「人の経験」です。
さっきの修行僧が森とかで断食するのではなく
すべてを捨てて、貧困した人たちと一緒に暮らしていれば「わかるよ」の説得力も増すと思うんですよね。
まったく一緒の気持ちというわけではないけれど、限りなく近づいたような気がするんです。
そんな感じで、ブログや映画などを感情移入して読むことで
出来る限りその気持ちに近づき、悲しんだり苦しんだりする。
そうやって経験したことのない気持ちに触れます。
あなたはどんな恋愛をしてきましたか?
例えば恋人をとられるとか、経験したことのない悩みを想像してみて
その後に本とか読んでみてください。
きっと思いもしなかった感情を見つけられるはずです。
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